依存症の原因は「遺伝」なのか?それとも「脳の機能障害」なのか?治すことは可能なのだろうか?

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依存症の原因

1、遺伝

近年の研究では依存の発症のしやすさと遺伝の間に関係性があると報告されている。もちろん、これはまだ信憑性のある研究結果ではない。間違った研究結果の可能性もある。

 

だが、アルコール依存者の約3人に1人がアルコールを乱用する親を持っており、アルコール依存の父を持つ子どもの4人に1人は、自身がアルコール依存になりやすいという説があるのも事実。その事実は否定できない。

 

この説が嘘か真かはわからないが、もし、本当なら自分の家族や親戚にアルコール依存者がいたり、ギャンブル依存者がいたりした場合、アルコールの摂取量やギャンブルのやり方には注意しておいたほうがいいと思う。

 

たとえ、この説が嘘であろうと真であろうとアルコールの摂取量が増えたり、ギャンブルをする機会が増えれば、誰にでも依存症になるリスクは生じるのだから注意するのは無駄なことではない。

 

依存症になりたくなければ、依存症になるリスクがあるものとの接し方には注意をする。そう認識しておいたほうがいい。そう認識しておくだけでも依存症になるリスクを下げることができるだろう。

 

依存症は一度依存症になると完治させるのが難しいといわれている。依存症の程度が酷くなるにつれ、完治する可能性が低くなる。そういう性質が依存症にはある。だから依存症に苦しむ人生を送りたくないのなら、依存症にならない努力は必要だ。注意するだけで依存になるリスクを下げられるのなら注意するくらいの労力を惜しまないほうがいい。

 

※追記

人には生まれつきの性格や好みがある。その性格や好みは三つ子の魂百までという言葉があるように生涯変わらない場合がある。もちろん、変わる性格や好みもある。でも、変わらない性格や好みも確実に存在する。その性格や好みが依存問題になるものに向いた場合、依存症になる可能性は高くなる。

 

アルコールを好む性質・他者を頼りにする性格、生まれつき臆病な人、運動をするより薬などで手軽に治すことを選ぶ怠惰な人。そういう性格が生まれつき強い人は依存症になる可能性が生まれつき高いということになる。

 

そういう依存症になりやすい性格を生まれつき持っている人は遺伝によってその性格を受け継いだ可能性がある。もし、遺伝によってその性質を受け継いだとしたら、それは遺伝によって依存になりやすい性質は受け継がれるという説を証明する事実になる。

 

実際、親や先祖の性格は子供に遺伝すると証明されている。これは依存しやすい性質も遺伝するという証拠のひとつだと僕は思う。

 

でも、これはあくまで依存症になりやすい性格を遺伝によって受け継ぐということが証明されただけだ。依存症が遺伝することが証明されたわけではない。依存症が遺伝することなどありえないと僕は思っている。その説を肯定してしまえば、犯罪者の親を持つ子供が必ず犯罪者になるという説を認めるようなものだ。そんな説認めることはできない。

 

でも、世の中には依存症は遺伝すると思っている人がいる。自分の親がアルコール依存症だったからアルコール依存症になったと思っている人がいる。それは責任転嫁だ。依存症になったのは依存症の人の生き方に問題があったからなったのだ。そういう責任転嫁的考え方をしてはいけない。そんな考え方をしているかぎり依存症を克服することは不可能だからだ。だから依存症は遺伝するという考え方はやめてほしい。

 

2、脳の機能的変化

アルコール・薬物を長期間使用したり、ギャンブルを長期間楽しんだりすると、脳内の神経細胞の機能が変化し、快感や喜びを感じにくくなる。そうなると強い快感や喜びを感じるためにアルコール・薬物の量を増やしたり、ギャンブルをする時間を増やしたりしてしまう。一時的にはその方法で強い快感や喜びを感じることができる。だが、その方法を続けていればいずれ脳内の神経細胞の機能が変化を起こし、快感や喜びを感じにくくなる。そうなるとまた強い快感や喜びを感じるためにアルコールや薬物の量を増やしたり、ギャンブルをする時間を増やしたりする・・・

 

アルコールを使用する⇒強い快感・喜びを感じる⇒脳の機能が変化し、喜びや快感を感じにくくなる⇒アルコールの飲む量を増やす⇒一時的に強い快感や喜びを感じる⇒脳のが機能変化を起こし、喜びや快感を感じにくくなる⇒アルコールの飲む量を増やす⇒一時的に強い快感や喜びを感じる・・・

 

このような悪循環を依存症の人は繰り返す。アルコール依存症の人だけではなく、ギャンブル依存症の人も薬物依存症の人もこの悪循環を繰り返す。

 

強い快感・喜びを得るためにこの循環を繰り返すのだ。

 

一度、この循環の中に足を踏み入れてしまうと抜け出すのが困難となる。この循環が繰り返しの数が多くなるほどにこの循環から抜け出すことが難しくなる。

 

悪循環から抜け出すのが難しくなる=依存症が進行する

 

そう認識しておいていただきたい。

 

●依存症がひどくなる=求める気持ちが強くなる=自分をコントロールするのが難しくなる

一度、依存症になるとその依存の対象を見ただけでも、その依存の対象を求める気持ちが生じる。

 

たとえばギャンブル依存症の人はパチンコ屋や競輪場などを見かけただけでもギャンブルをやりたいという気持ちが生じる。薬物依存の人はその薬物の広告や写真を見ただけでもほしいという気持ちが生じる。その自分の欲望を満たしたいという気持ちは依存症が酷くなるにほどに強くなる。

 

依存症が進行する=ある種の欲望が強くなる

 

そう憶えておいていただきたい。

 

●不安・恐怖から解放されるための依存

人は不安や恐怖から解放されたいと思う。安心・安全の中で生きたいと思う。どんな人でもそう思う気持ちは常に存在している。その気持ちの強さは人それぞれ違うが、誰の中にも必ず存在する気持ちだ。

 

依存者の中には、その気持ちが強い人がいる。その気持ちから解放されるために薬物やアルコールを過剰に摂取したり、ギャンブルを過剰にしたりする人がいる。強い快楽に浸ることによって、恐怖や不安を忘れるためにそんなことをするのだ。

 

恋愛依存症の人の中にも恐怖や不安から忘れるため・解放されるために恋人に依存してしまう人がいる。

 

恐怖・不安から過剰なまでに忘れたい・解放されたいと思う人も脳の機能が変化してしまっている。普通の人は依存症の人のように過剰なまでに恐怖・不安から逃げよう・解放されようとはしない。脳が正常に機能していれば、過剰なまでに恐怖・不安から逃げよう・解放されようとはしないのだ。

 

依存によって不安・恐怖から逃れようとする人の脳の機能は変化してしまっている。っだから過剰なまでの不安・恐怖から逃れようとするのだ。

 

●過剰なまでに逃げたい・解放されたいと思うようになる原因

1、トラウマ

いじめられた過去、家庭内暴力を振るわれた過去、孤独な人生を送った過去などがある人は脳の機能が変化し、不安や恐怖を感じやすくなる。

 

2、不安や恐怖に免疫がない

恵まれた人生を送った人の中には不安や恐怖に免疫のない人がいる。そういう人は過剰なまでに不安や恐怖を避ける性格になる可能性がある。

 

3、偏った価値観

不安・恐怖を感じることはかっこ悪いことだ。そう思う人がいる。特に男性の中にはそう思う人が多い。そう思う人は不安・恐怖を抱けば、バカにされる・いじめられる・笑われるという固定観念を持っている。その固定観念が強固であるほどに不安・恐怖を感じることに不安・恐怖を感じやすくなる。

 

残念ながら、不安・恐怖をぜったいに抱かない人はいない。生きてるかぎり必ず恐怖や不安は抱く。だが、「不安・恐怖を抱く=かっこ悪い」と強く思っている人の中には恐怖や不安を抱くことに劣等感や嫌悪感を抱く人がいる。そういう人は不安・恐怖を過剰なまでに回避しようとしてしまう。その回避行動の中に依存行動が含まれてしまうことがある。

 

このタイプの人は恐怖や不安だけでなく、劣等感や嫌悪感などネガティブな感情から解放されるために依存行為を繰り返してしまうことが多い。

 

4、自分に自信がない

自分に自信がない人は恐怖や不安を抱きやすい。そのため回避行動をとるという脳の機能変化が生じやすい。

 

自信のない人の中には独立心のない人が多い。独立心のない人は他者に依存する傾向が強い。だから自身のない男性は母親のように自分を守ってくれる女性に依存し、自身のない女性は自分を守ってくれる・養ってくれる男性に依存してしまう傾向が強い。

 

自信のない人は親がそばにいないと安心できないような子供と同じなのだ。つまり自信のない人は子供のように誰かに守ってほしいと思う気持ちの強い人間なのだ。

 

自信喪失は特定の人だけ生じる現象ではない。誰にでも生じる可能性がある現象だ。自信満々の人がたった一度の大きな失敗をしただけで自信喪失して、生涯、自信のなさを抱きながら、誰かに依存して生きてしまう。そういう場合だってあるのだ。

 

自信満々だからといって依存症にならないという保証はないのだ。

 

人生は長い。誰だって精神的につらい時期はある。つらい精神状態のとき人は誰かに甘えたい、助けてもらいたいという気持ちを抱きやすい。なぜか?自分の中にある自信が揺らぐからだ。自分ひとりではこんなつらい状態乗り越えられないのではないかという疑いが自分の中に生じるからだ。そういう精神状態のとき、人は不安や恐怖を感じる。そういう不安や恐怖を感じたとき、人は何かに依存しやすくなる。そういう精神状態には誰でもなる可能性がある。誰でもそういう精神状態になる可能性があるということは誰でも依存症になる可能性があるということだ。

 

今、自信があるからといって将来、依存症にならないという保証はないのだ。

 

5、完璧主義

完璧主義の傾向の強い人も過剰なまでに恐怖・不安から逃れたいと思ってしまう場合がある。不安や恐怖が完璧にない世界。そういう完璧さを求めてしまった場合、過剰なまでに恐怖・不安から逃れたいと思うようになってしまう。

 

たとえば心配性の人。このタイプの人は普通の人より不安を感じやすい。その不安を少しでも解消するために心配性の人は過剰な行動をとる。戸締りの心配をする人は過剰なまでに戸締りの確認をする。ガスの元栓を締めたか心配な人は過剰なまでにガスの元栓を確認する。自分の化粧に変なところはないかと心配する人は過剰なまでに鏡で自分の顔を確認する。

 

これらの行為は自分の中にある不安を消すための行為だ。過剰なまでの不安を消すための作業を繰り返すのは完璧に不安のない状態にするためだ。これは心配性の人の中には心配の完璧にない状態を目指すという完璧主義があるという証拠だ。

 

それは完璧主義者には完璧に恐怖・不安のない世界を求める傾向があるという証拠でもある。そういう傾向があるということは完璧な恐怖・不安のない世界を手にいれるため、なにかに依存する可能性があるということだ。

 

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6、ストレス耐性が弱い

ストレス耐性の弱い人はストレスがすぐ溜まってしまう。そのため普通の人よりストレス解消をしたいという欲望が強い。

 

恐怖や不安もストレスのもとだ。ストレス耐性の弱い人にとってストレスのもとである恐怖や不安は大敵である。その大敵から解放されるために依存症になる場合がある。

 

●脳の機能変化は治すことが可能

脳の機能変化は治すことが可能だ。生活スタイルを変えたり、考え方を変えたりすることによって改善することができる。

 

だが、アルコールと薬物は脳の機能変化だけではなく、脳の構造事態を変えてしまう場合がある。アルコールは脳を萎縮させる原因なるといわれている。薬物には病気を治す効果があると同時に体を害する副作用がある。どんな薬にも大なり小なり作用がある。効果の大きい薬ほど副作用が大きいのが一般的だ。だから薬は必要以上に服用するのはやめたほうがいい。特に麻薬や危険合法ドラックなどはぜったいに使用しないでほしい。市販されている薬とは比較にならないくらいの強い副作用があるからだ。だから興味本位で使用するなどぜったいしないでほしい。脳の構造を変えてしまうかもしれない効果が麻薬にはあるからだ。

 

脳の機能変化は努力で克服できる可能性がある。軽い脳の構造変化なら自己修復能力やリハビリで改善することができるかもしれない。でも深刻な脳の構造変化まで変化が進んでしまった場合は脳の構造変化はもとに戻すことは不可能だ。

 

脳の構造的変化とは、脳の形が悪い形に変わってしまうという意味の言葉だ。脳の細胞が減ったり、脳の一部が死んでしまったり、脳が萎縮してしまったり、脳内で情報を伝達するパーツの一部が破損してしまったりして、脳の形が悪い形に変わってしまうという意味の言葉だ。脳の一部が破壊されていまうという言葉に言い換えてもいい。とにかく脳の構造的変化とは人間にとって都合の悪い形に変化してしまうという意味の言葉だ。

 

その脳の構造変化はその人の人格を変えてしまうかもしれない。廃人にしてしまうかもしれない。命を軽く見るような残酷な人間にしてしまうかもしれない。記憶障害になったり、話せなくなったりするかもしれない。そういう恐ろしい可能性が脳の構造変化にはあるのだ。

 

もちろん、脳の機能変化にも構造変化と同じ恐ろしさがある。つまり、脳の機能変化でも人格が変わってしまったり、廃人になったり、命を軽視する残酷な人間になったり、記憶障害になったり、話せなくなったりする可能性があるということだ。

 

でも、まだ脳の機能変化なら改善することができる可能性がある。軽い脳構造変化でも改善できる可能性がある。でも深刻な脳の構造が変化してしまえば、改善は不可能だ。どれだけ努力しても手術を受けても元の形に戻ることはない。脳の壊れた部分はずっと壊れたままだ。生涯治ることはない。

 

そうならないためにも深刻な脳の構造が変化してしまうようなことはしないでほしい。薬物依存になったり、アルコール依存になったりして自分の脳に深刻なダメージを与えないでほしい。

 

3、快楽を求める欲望と安全を求める欲望

人には快楽を求める欲望と安全を求める欲望がある。この2つの欲望は特殊な事情がないかぎり誰もが持っている基本的欲望だ。

 

この基本的な欲望がすべての依存症の原因といっても過言ではない。

 

たとえばギャンブル依存症。ギャンブル依存症の人は快楽を得るためにギャンブルをする。アルコール依存症の人も快楽のために飲む。さらにアルコール依存症の人はストレスや不安から解放されるために飲む場合がある。ストレスや不安は人にとって害だ。害ということは危険なものだということだ。つまりストレスは人にとって自分を脅かす危険なものだということだ。危険なものがあれば、それを取り除き、安心したいという気持ちが生じる。この気持ちは安全を求める欲望が生じるという言葉に言い換えることができる。

 

つまり、ストレスが溜まる=危険なものが溜まる=自分の命が脅かされていると人は無意識に思うのだ。その結果、その危険を取り除きたい気持ちが生じると同時に安全を求める欲望が生じるのだ。

 

この欲望は薬物依存症の人にも生じるし、他者依存、恋愛依存の人にも生じる。

 

このように依存には、快楽を求める欲望と安全を求める欲望が強く働いている。この2つの基本的本能的欲望が依存には深く関係している。そのため依存症を治すのは難しい。

 

なぜ難しいか。それは欲望を無くすのは不可能だからだ。欲望を無くすことができれば簡単に依存症を治すことができる。でも、残念ながらそれは不可能だ。だから依存症を治すのは難しい。

 

依存症の人は自分の欲望と真剣に向き合う必要がある。そうしないとその欲望をコントロールすることはできない。欲望がコントロールできないということは依存症が悪化するということだ。依存症を悪化させたくないのなら真剣にこの2つの欲望と向き合わなければならない。

 

それは避けては通れない道だ。その道を避けているかぎり、依存症を治すのは不可能だ。

 

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